アニマル×エデュケーション
Animal と Education がテーマのオージー娘が綴るつれづれ日記。

イベント参加、そして考えたこと

最近仕事もAnimal x Educationとしての活動も充実していて、なかなかブログ記事を書けずに1ヶ月も経ってしまいました!充実しているほどウェブ管理まで手が行きづらくなってしまうのはいつもジレンマです。

昨日はReuse and RecycleのCharさんから声をかけられて、地域の先住民族であるアボリジニやトレス諸島人たちのコミュニティイベントに参加していました。ローカルコミュニティ内で、地域の環境ケアに対する意識を高めようという目的のイベントで、ゴミを使ったオブジェが飾ってあったり、子どもたちには環境教育を意識したアクティビティブックやポスターなどが配られていました。

sRIMG2285.jpg

<ゴミで作ったクラゲのオブジェ。海に漂うビニール袋をクラゲと間違えてウミガメが食べてしまうので、スーパーの袋の消費を減らしましょう、というメッセージが込められている。>

私の役割は、子どもたちのアクティビティとして、海の生き物や森の生き物を作るコーナーをやっていました。Charには「要らない紙の再利用の一つの方法として折り紙というアートを勧めてほしいの。」と言われたので、今回は普通の折り紙は使わず、Charに渡されたコピー用紙を正方形に切ったものを使いました。
sRIMG2167.jpg

会場に着いたその時から、その地域の子どもたちが集まってきた。ブースの準備をし始めるや否や、私の持ち物に触ったり準備にちょっかい出したりして遊び始めてくれて、これは忙しくなるぞ♪という予感がした。

その予感は的中!他にも来てくれていたボランティアの子達に折り紙の教え方を教えている暇もなく、待ちきれない子どもたちがブースに集まってきた。次から次に子どもたちが来て
「このカエルどうやって折るの?」
「ぼくにも何か教えて!」
「他には何作れるの?」
と大賑わい。時間が経つのも忘れるくらい、ずっと子どもたちと一緒に折り紙をしていた。こういう時間が、本当に幸せだと思える時間♪
sRIMG2148.jpg
sRIMG2190.jpg

この子達と一緒に折り紙をしていて気づいたことがある。それは、いつも授業や折り紙教室などでオージーの子達と折り紙をするときに比べて、よっぽど子どもたちの集中力を感じたということ。いつも大抵オージーの子(つまり白人系の子たち)に折り紙を教えると、一つ折ったらもう飽きてしまって2個目まで作ることってあまり無い。とか、一つを完成させる前に「It’s too hard!」とか言ってグシャグシャにして諦めてしまったりということがよくある。でもこの子達は、みんな大体2個か3個くらいは折っていたし、全部折れるまでとことんヘルプを求めて最後まで作ってくれた。中には出来上がった折り紙アニマルにとても細かくてきれいな模様を丁寧に書いて、セクションごとに色を塗り分けて、なんともオリジナリティの高い作品に仕上げる子も。
sRIMG2299.jpg
sRIMG2330_cro.jpg

<この子はブースに1時間以上も入り浸って、折り紙アニマルたちを素敵なアートに仕立て上げていた。お見事!>

sRIMG2272.jpg
sRIMG2270.jpg

<このおじさんも、折り紙のイルカにボールペンで細かい模様をスッスッスと思いつくままに描いていき、こんな作品に仕上がった。>


結局11時から5時までほぼぶっ通しで折り紙を教え続けていたのだけど、こういう形で子どもたちに何かを教えるということがやっぱり好きなので、疲れることもなく、とても楽しく一日を終えることができた。

ssRIMG2411.jpg



そして、また今回も学んだことがたくさんある。

普段学校の教師という仕事をしている職業がら、どうしても世間の大人(特に教育関係者と子どもの保護者)の「どこの地域の学校はいい学校・悪い学校」という声が耳に入ってくる。今回イベントがあった地域は地元でも特に評判の悪い地域で、そういう評判には必ず「あの地域には黒いのがいっぱい住んでるから」というヒソヒソ話が付き物だ。実際、私も今日来ていた子達が行っている公立小学校で代行授業をしたことがあるが、授業をするのは本当に大変な学校だったことは間違いない。何が大変かというと、やっぱり先住民族の子どもが多い学校では、机に向かって勉強するということに関心がなく、むしろクラス全体の動態に興味がある子が多いので、「○○君が遅れて来たのはうんたらかんたらでこういう理由だよ先生」とか、授業中に大声を上げた子を注意しようものなら、その子の友達が「違うよ、悪いのは彼女じゃない。この子が今ちょっかい出してたからだよ」「でも△ちゃんが先に嫌なこと言ったんだよ」「あーだ」「こーだ」とか一々大声で説明してくれる。仲間を常に気にかけ、誰かが問題を起こしたらそれをみんなで解決するという民族の性質が彼らの血の中に備わっているのだろう。しかもみんな手を上げてからしゃべるということをしない子達なので、悪気がないのは分かるが、そんな子達が20人もいるクラスに算数を教えなければいけない日にはもう発狂したくなるくらいストレスが溜まる。だから、先住民の多い地域の学校が「悪い学校」という偏見を持たれてしまうのもすごく分かる。

だけど、昨日のように、子どもたちの興味を自然と引くようなアクティビティを少人数で教えるというような形だと、同じ先住民の子どもたちでもこんなにも持ち味を発揮してくれ、集中して何個もトライしてくれたり、オリジナリティ豊かなアートに仕上げてくれたりと、非常に優秀なLearnerになれることがわかった。


もともと彼らの土地だったにも関わらず、自分たちの苦手分野を学校や社会から求められ、彼らの持つ良さが発揮できずに白人の作った法律に触れることをしてしまい、悪い偏見を持たれてしまう先住民族のコミュニティ。
彼らの個性や権利を尊重しなければいけないことは頭では分かっているけど、既に築いてしまった白人中心の社会をなかなか思うようには変えられずにいるオーストラリアの社会。
そういう問題を学校教育から変えていきたいと思っている先生たちと、それを阻む様々な規定や保護者の目。
そういったことがふと頭の中をグルグル巡ってしまったけど、でも、こうやって「教師」としてではなく、「Animal x EducationのYuka」としてローカルコミュニティと関わりを持つことができ、私の理想に近い形で地元の子どもたちに何かを教えられることが、とてもスペシャルなことなんだなと改めて思う。本当に、ありがたいこと。

正解のない教育の世界に携わっているとどうしても悶々としてしまうことがあるけど、昨日はまた一つ、自分の自信に繋がる経験を得ることができた。今の自分があるのも、こういった機会をくれる人や、お手伝いをしてくれる若い子たち、折り紙を楽しんでくれる子どもたちがいるお陰。本当に本当に、ありがとう。これからも私らしく、自分にできることを社会に役立てて行きたい。

スポンサーサイト

この記事に対するコメント


この記事に対するコメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
http://yuka2005diary.blog6.fc2.com/tb.php/254-6e42b0d3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)